思考実験とD.I.Y.

D.I.Y and Gedankenexperiment

【FreeBSD13.4】ファイルサーバーのメンテ(8.5:閑話[2]):2.5GbE v.s. 1GbE「NFS性能を比較してみた(2)」

2.5GbE/NICを装着した2台のマシンにて、NFSを用いたファイル転送により、2.5Gbeと1GbeのNFS性能の比較を再度、行ってみます。【注*1、注*2

1.  2.5GbEでのNFSパフォーマンス

2.5GbEでの、単体HDDとzfs(RAID0)比較結果”[*3]を整理すると、

NFSサーバ側
ディスク種別
ネットワーク
速度
転送時間(NFS
FreeBSD
->Ubuntu
NFS読込)
Ubuntu
->FreeBSD
NFS書込)
zfs
(RAID0)
2.5GbE 568秒
(9分28秒)
812秒
(13分32秒)

2.  1GbEでのNFSパフォーマンス

(1)FreeBSDのリンク速度変更

簡易的な比較とは言え、違うNICで確認しても、あまり意味がないと思いますので、FeeBSD側の”2.5Gbe/NIC”を強制的に”1Gbe”でリンクアップさせます。

root@freebsd:# ifconfig igc0 media 1000baseTX ; igc0を1Gbeに変更。
root@freebsd:# ifconfig -a ;

リンク速度を確認。

 


HUBのリンクステータスも1000Base-Tに変更されています(*4)。

(2)FreeBSD->UbuntuNFSコピー(1GbE)
hoge@ubuntu:# dd  if=/mnt/nfs_zfs/100G.dummy of=/dev/null ; FreeBSDからUbuntuにファイルコピー。

100GbyteのランダムデータのNFS読込み時間は、805秒。

(3)Ubuntu->FreeBSDファイルコピー(1GbE)
hoge@ubuntu:# dd if=/dev/urandom of=/mnt/nfs_zfs/100G.dummy_U2F bs=1M count=102400 ; UbuntuからFreeBSDにファイルコピー。

100GbyteのランダムデータのNFS書込み時間は、853秒。

3.結果の整理

NFSサーバ側
ディスク種別
ネットワーク
速度
転送時間(NFS
FreeBSD
->Ubuntu
NFS読込)
Ubuntu
->FreeBSD
NFS書込)
zfs
(RAID0)
(3Gbps×2)
2.5GbE 568秒
(9分28秒)
812秒
(13分32秒)
1GbE 805秒
(13分25秒)
853秒
(14分13秒)
  • NFSサーバからの読込みは、1GbEの方が有意に遅い。
    • NFSサーバー側のディスクI/O性能が低かったとしても、これだけ差があれば、2.5GbEをつかうメリットはある。
  • NFSサーバへの書込みは、1GbEの方が若干遅いものの、誤差と言えるかもしれない。
    • NFS書き込みは、やはりNFSサーバー側のディスクI/O性能がボトルネックになっている感じ。

4.健忘禄(ic0の速度設定パラメータ)

igc0を2.5GbEに戻すには、マニュアル[*5]では”2500baseT”をパラメータとして選択できそですが、”ifconfig: unknown media subtype: 2500baseT”と言われてしまいます。

速度変更前の”ifconfig -a”では、”2500Base-T”となっています。

 

2500Base-T”または、”autoselect”を”ifconfig”にパラメーターとして与えれば、2.5GbEに戻せます。

【次回に続く】

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出典・引用・備考

*1:この投稿の内容は、特定の機種並びに特定の環境での確認結果になります。
同等機種や異なる環境での動作他を保証するものではありませんので、ご留意いただけます様お願いいたします。

*2:本投稿では、小生の利用方法・環境でのパフォーマンスを確認した結果となっています。
このため、各種ベンチマークテスト等による結果と大きく異なる結果が含まれていることにご留意いただければ幸いです。

*3:

*4:このHUBの場合、RJ45ジャックの左上が”緑”点灯している場合には、2.5Gbeでリンクしていることを示します。

*5:”IGC(4)”、FreeBSD Manual Pages、https://man.freebsd.org/cgi/man.cgi?igc(4)、最終閲覧日2025年2月16日